虹は、太陽の反対側の雨上がりの空に現れる。雨が降り続いているうちに虹が現れることもある。変わりやすい天候の日に見えることが多い。
歳時記の例句には「虹の橋」「虹の輪」などの表現は散見するが、「虹の梁」との措辞の作例はないようだ。「梁」は家の棟をささえる横木のことで、「はし」「かけはし」との意味もあるので、「虹の橋」と同様の意味合いと取っていいだろう。掲句は、雨上がりの空高く立つ虹を一羽の鳥が風切羽を見せてくぐっていったとの句意。風切羽(かざきりばね)は鳥の翼後方に整列している一連の羽根のこと。これがないと鳥の飛翔が不可能になる翼の中でも大事な部分だ。鳥の命そのものともいえる。虹は、翔けてゆく鳥の命に華やぎを添えている。『俳句』令和5年10月号。