「星飛ぶ」は「流れ星」の傍題。宇宙の塵が地球の大気圏に飛び込んで、大気との摩擦で発光するという。秋の夜長に空を見上げていて見掛けることが多い。悠久の宇宙の営みの中での一瞬の出来事だ。
流星を見上げていて、人の生死を思うのは自然な心の動きだ。人には生前と没後という2つの時間が用意されている。生前の時間は忽ちのうちに過ぎ去るが、没後という時間はいつまでも続く。掲句の「人」は、特定の人を想定しなくてもいいだろう。人という生き物の生死を思いながら秋の夜空を仰いでいるのだ。『俳句四季』2023年10月号。