揚羽蝶にはキアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハなどがあり、夏の激しい日差しの中や木立の中で飛ぶ様には躍動感がある。
掲句は、映画の字幕の裏側を揚羽蝶が通り過ぎたという、映画の中の一コマとも読めるが、おそらくは作者の幻想だろう。揚羽蝶には異界から来たような妖しい雰囲気があり、そのイメージが掲句の内容を活かしている。現実と幻想が交錯する作品だ。『俳句』2023年9月号。
kknmsgr
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