小魚を追うて目玉を涼しくす 中田尚子

暑い夏だからこそ涼を求める。暑さの最中で一瞬でも味わえる涼気に、命がよみがえる思いがする。

掲句は水族館、学校のビオトープ、縁日の金魚掬い、自宅の水槽など、さまざま場面を自由に想像できる作品。いずれにしても、小さな魚を目で追っていて、目玉に涼しさを感じたのだ。目玉に涼気を感じたというのが、作者独自の把握。『俳句』2023年9月号。


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