秋灯(しゅうとう)は秋の夜の灯火のこと。ひんやりと澄んだ夜気の中で卓上の灯をともす。読書や勉強に過ごすのに適した秋の夜である。
掲句の対象は小学年低学年くらいまでの児童だろう。宿題だろうか、好きな絵を描いているのだろうか。夢中になって何か書いている子供。鉛筆の文字や絵に肘(ひじ)が触れていたため、指や手はおろか、肘まで真っ黒に汚れてしまっている。誰もが身に覚えがあることだが、「秋灯下」と据えることで、季節感豊かな微笑ましい一句になった。『俳句四季』2023年9月号。
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