風音に芯の生まるる半夏生 佐怒賀直美

半夏生は七十二候の一つで、陽暦では7月2月頃。まだ梅雨が明ける前で雨がちの日が続く。

掲句は風音に耳を澄ませて、季(とき)の移ろいを感じ取っている趣の作品。風音に芯があると感じられたのは、雨の前兆の風だからだろうか。聴覚の捉えたものに焦点を絞って、繊細な季節感を働かせている。『俳壇』2023年9月号。


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