キャンプは、山・高原・海辺などの自然の中で野営すること。テントを張ったり、キャンピングカーを利用したりする。夜はキャンプファイアーを囲んで楽しい時間を過ごすこともあるだろう。
掲句は、キャンプの火に自分の顔の左側が照らし出されているとの句意。当然周囲にはキャンプに興じる大勢の仲間がいるのだが、それら一切を捨象して、自らの顔に受ける火の感覚だけに焦点を絞った。そこに、賑やかな仲間に囲まれる中で作者が感じている独り心が見える。それは、集団の中にいて誰もが感じたことのある一瞬だろうと思う。『俳句界』2023年7月号。