雀は人の生活の近くにいる馴染み深い鳥。雀の雛は、孵化の後2週間ほどで羽が生え揃って巣から飛び立つが、しばらくは親鳥から餌をもらって過ごす。巣立ったといっても、羽の模様はまだ整わないし、鳴き声も幼いままだ。
掲句は、窓辺に置かれた筆立と窓の外に来ている雀の子を取り合わせた作品。筆立に溢れているペンが、作者の生活の一端を覗かせているが、折りから雀の子の声が親雀の声に交じって聞こえる。雀の親子が、餌を求めて庭先に来ているのだ。室内と戸外の対比が、作者の日常とともに、春の深まりを感じさせる。『俳句』令和5年6月号。