「鶫」はヒタキ科の野鳥。晩秋の頃、大群で日本海を渡って来る冬鳥。種類が多い。全国の山林や田園で冬を過ごし、晩春の頃、シベリアの繁殖地へ帰る。肉が美味なため古くから捕食されたが、現在は保護鳥。単に「鶫」といえば秋の季語。歳時記には掲載されていないが、「冬鵙」「冬鷺」「冬鶯」「冬雲雀」などと同様、「冬鶫」を詠むことはできるだろう。

「鶫」はヒタキ科の野鳥。晩秋の頃、大群で日本海を渡って来る冬鳥。種類が多い。全国の山林や田園で冬を過ごし、晩春の頃、シベリアの繁殖地へ帰る。肉が美味なため古くから捕食されたが、現在は保護鳥。単に「鶫」といえば秋の季語。歳時記には掲載されていないが、「冬鵙」「冬鷺」「冬鶯」「冬雲雀」などと同様、「冬鶫」を詠むことはできるだろう。

「黄落」は木の葉が黄色く色づきながら落ちること。イチョウやケヤキ、クヌギなどの広葉樹が黄葉しながら落ちる様は、本格的な秋の到来を感じさせる。紅葉しながら落ちるカエデやサクラについては、「紅葉かつ散る」という。
掲句の樹下の席は公園のベンチだろうか。何かひとりになって考えたいことがあるなら、黄落の樹の下がいいと言っているのだ。一句の緩やかな声調には、独白の調べがある。しかし、秋たけなわの明るさの中での考え事であるから、さほど深刻な内容ではあるまい。『俳句四季』2025年12月号。
山毛欅(ぶな)や柞(ははそ)、櫨(はぜ)、楓(かえで)など、その名が一般に知られている落葉樹が秋に葉を落とすこと。作句においては、「柞散る」などと具体的な木の名を冠して詠むこととなる。なお、手元の歳時記では、「紅葉散る」は冬季に、「柳散る」、「銀杏散る」は秋季に、独立に項目立てしてある。


今年は、11月20日にボジョレヌーボーが解禁になった。ボジョレヌーボーは毎年11月の第3木曜日に解禁されるフランス・ブルゴーニュ地方ボジョレー地区で造られる新酒のワイン。フランス政府が初めて解禁日を11月15日(現在は11月の第3木曜日)に設定したのは1967年という。歳時記には掲載されていないが、初冬の季節感はあるだろう。因みに、ボジョレー地区はブルゴーニュ地方の南部に位置し、リヨンから北に広がるなだらかな丘陵地帯。
蟿螽(はたはた)はバッタ目バッタ科に属する昆虫の総称。飛ぶときの翅の音からつけられたバッタの俗称。「きちきち」ともいう。
掲句は、蟿螽の飛ぶ野原にいて、「わぎも」という言葉を思い浮かべての作品。「わぎも」は、男性が恋人や妻を親しみを込めて呼ぶときに用いた古語。「わぎもこ」ともいう。「わぎも」という言葉を掌中の珠のように味わいながら、ひとり野路を行く作者。親しい男女が「わぎも」「わがせ」と呼び合いながら野を歩いた万葉の世を彷彿させる一句。『俳壇』2025年12月号。