バラ科の常緑高木で、日本の暖地の山野に自生するほか、果実栽培や庭木としても植えられている。初冬に甘い芳香がある白い小花をつけ、初夏、楽器の琵琶に似た形をした実がなる。実は、梅雨時に黄橙色に熟す。種子が大きくて食べにくいが、甘い果汁を多く含んで美味。

バラ科の常緑高木で、日本の暖地の山野に自生するほか、果実栽培や庭木としても植えられている。初冬に甘い芳香がある白い小花をつけ、初夏、楽器の琵琶に似た形をした実がなる。実は、梅雨時に黄橙色に熟す。種子が大きくて食べにくいが、甘い果汁を多く含んで美味。

「青棗」(あおなつめ)は、棗のまだ熟さない青々とした実のこと。初夏に芽を出した棗は、葉の根元に淡黄色の小花をつけ、程なく青い実を結ぶ。
掲句は、保育園の園庭の棗が素材になっている作品。ほとんど毎日そこを通るので、芽が出て目立たない花をつけ、実を結んでそれが少しずつ成長してゆく様がよく観察できた。棗の花も実もこれといって目を引くところはないが、実を結んだばかりの瑞々しい青さは、印象的だ。その野趣のある趣から、それぞれ型にはまらずに独自の道を歩んだ楸邨の弟子といわれる人たちのことを思い浮かべた。平成29年作。
ドクダミ科の多年草。5月下旬から梅雨の時季にかけて、日陰の湿った場所に繁茂する。独特の癖のつよい臭気があるが、古来からの薬草で10の効能があるとされ、「十薬」とも呼ばれる。白い花びらのように見える部分は葉が変化した総苞片で、花は中心の突出した黄色い部分のみだが、一般には、この白い総苞片を花と呼んでいる。


竹は初夏の頃、新しい葉を出し、黄ばんだ古い葉を落とす。音もなく降りしきる竹の落葉に、かすかに竹の葉擦れの音が交じる。掃いても掃いてもきりがないほどだ。「落葉」は冬の季語だが、「竹落葉」は夏の季語。葉を落とした竹は、秋には瑞々しい緑となる。
掲句は、竹落葉を浴びながら、日々作っては捨てる自作のことを思っての作品。とある寺の境内の午下の静寂の中で、竹落葉の一片、一片が、日々詠み捨てる詩句の欠片のような錯覚を覚えた。平成25年作。
ブナ科クリ属の落葉高木。雌雄同株で、5月下旬から6月に、雄花はクリーム色の花穂を房状に咲かせ、青臭い強烈な匂いを放つ。また、雌花は雄花の付け根辺りに小さな花を咲かせる。雄花が咲いた栗の木は、遠くから見ると樹木全体が白く煙るように見える。通常俳句で詠まれる「栗の花」はこの雄花のことで、2週間程度で地に落ちる。暫くして受粉した雌花が実をつける。

