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俳句の庭

  • どくだみ

    5月 22nd, 2023

    ドクダミ科の多年草。5月下旬から梅雨の時季にかけて、日陰の湿った場所に繁茂する。独特の癖のつよい臭気があるが、古来からの薬草で10の効能があるとされ、「十薬」とも呼ばれる。白い花びらのように見える部分は葉が変化した総苞片で、花は中心の突出した黄色い部分のみだが、一般には、この白い総苞片を花と呼んでいる。

  • 詠み捨つる詩片のごとし竹落葉

    5月 21st, 2023

    竹は初夏の頃、新しい葉を出し、黄ばんだ古い葉を落とす。音もなく降りしきる竹の落葉に、かすかに竹の葉擦れの音が交じる。掃いても掃いてもきりがないほどだ。「落葉」は冬の季語だが、「竹落葉」は夏の季語。葉を落とした竹は、秋には瑞々しい緑となる。

    掲句は、竹落葉を浴びながら、日々作っては捨てる自作のことを思っての作品。とある寺の境内の午下の静寂の中で、竹落葉の一片、一片が、日々詠み捨てる詩句の欠片のような錯覚を覚えた。平成25年作。

  • 栗の花

    5月 21st, 2023

    ブナ科クリ属の落葉高木。雌雄同株で、5月下旬から6月に、雄花はクリーム色の花穂を房状に咲かせ、青臭い強烈な匂いを放つ。また、雌花は雄花の付け根辺りに小さな花を咲かせる。雄花が咲いた栗の木は、遠くから見ると樹木全体が白く煙るように見える。通常俳句で詠まれる「栗の花」はこの雄花のことで、2週間程度で地に落ちる。暫くして受粉した雌花が実をつける。

  • 蝮蛇草(まむしぐさ)

    5月 20th, 2023

    全国に分布するサトイモ科の多年草で日本の固有種。明るい森や谷沿いのやや湿った場所に生育する。春に地下の球根から茎を伸ばし、2枚の葉と仏炎苞を形成し、その中に花序(雌雄異株)をもつ。苞の色は緑や紫褐色などであり、形が蝮の首をもたげたところと似ているからこの名があるという。

  • 浴衣着て山の量感四方より

    5月 20th, 2023

    「浴衣」は、外出用のものもあるが、普通はくつろいで着る夏の家庭着。旅館の客室には、たいてい糊の利いた浴衣が用意されている。温泉に浸かった後浴衣に着替えると、心の底から旅の解放感を覚える。

    掲句は、句友4、5人と木曽福島に一泊したときの作品。八方を取り囲む山々は既に暮れ切っていたが、山々の存在を確かに感じながらの旅泊だった。目には定かに見えないものの存在感が、掲句から感じ取れれば幸いだ。平成21年作。『春霙』所収。

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