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俳句の庭

  • 星涼し階下に父母の寝静まり

    6月 5th, 2023

    暑い夏は涼しさに敏感になり、涼しさを求めることから、「涼し」は夏の季語になっている。と同時に、「月涼し」「星涼し」「涼風」「朝涼」「晩涼」など、月や星や朝晩の涼しさを楽しむ。いずれも夏の季語だ。

    掲句は、父母が健在だった頃、家人が寝静まった夜半に一人起きていて、ふと思い浮かんだ作品。二階の部屋にいて、しんと寝静まった階下の父母の部屋に耳を澄ませた。いつしか、父母は老境に、私は壮年の働き盛りになっていた。平成10年作。『河岸段丘』所収。

  • 海少し荒れて届きぬ彼岸鰤 伊藤政美

    6月 5th, 2023

    鰤といえば冬の季語だが、産卵前で適度に脂がのった鰤を彼岸鰤として珍重する地方もあるようだ。一方では、産卵を終え痩せて味が落ちた3、4月の鰤を彼岸鰤と称する地方もある。

    掲句で届けられたのは、脂がのった産卵前の鰤だろう。今季の鰤もそろそろ食べ収めの頃だ。折から、本格的な春の訪れを目前に、やや冷たい風が吹いて海が時化ている。海辺に住む人の風土感が活きている一句。『俳句』2023年6月号。

  • 人参の花

    6月 5th, 2023

    人参はセリ科の1年草。ダイコンなどとともに、秋から冬に収穫するポピュラーな根菜の一つ。6月頃、細かい切れ込みのある葉の間から花茎を伸ばして、レースフラワーに似た白い小花を多数咲かせる。人参は花が咲く前に収穫するので、花を見かけることはあまりないが、畑などで見掛ける真っ白な花の姿にはセリ科の花特有の造形美と清潔感がある。

  • 南天の花

    6月 4th, 2023

    南天は中国原産のメギ科の常緑低木。花期は6、7月で、六弁の白い小花が円錐状に咲く。花期が梅雨時に当たるので、雨つぶを纏って目立たない花を咲かせている印象がある。晩秋から初冬にかけて赤い実をつける。和風庭園の定番で、赤い実や紅葉を観賞するため、古くから庭木や正月の床飾りなどに多用された。

  • 明易き空也絵伝のされかうべ

    6月 4th, 2023

    「明易し」は「短夜」の傍題。夏の夜の短さを惜しむ心に重きが置かれている季題だ。夜が明け白んでくる安堵感と名残惜しさが入り交じる。夜が明けても、心はゆらゆらと夜と朝の間を漂う。

    掲句は、美術館に展示されていた空也上人絵伝が契機になってできた作品。空也上人(903~972)は、日本で初めて称名念仏を実践した高僧。絵伝は、その生涯を、連続する絵と詞書によって示したもの。野ざらしの髑髏を供養する空也上人の姿を描いた絵もその中にあった。人の一生の儚さということを、不意に突き付けられたような気がした。平成14年作。『河岸段丘』所収。

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