「凍光」は「凍(い)つ」の傍題。寒気の中で、月、星、雲、風、地面など水分以外のものも凍てる。光も例外ではない。凍てた対象に向き合うときは、心も緊張する。なお、「凍(こお)る」は主として水分が凍ること。

「凍光」は「凍(い)つ」の傍題。寒気の中で、月、星、雲、風、地面など水分以外のものも凍てる。光も例外ではない。凍てた対象に向き合うときは、心も緊張する。なお、「凍(こお)る」は主として水分が凍ること。

「雪」は冬の美を代表する気象現象であり、賞美する対象であるが、他方豪雪地帯では時に交通手段を途絶させ、災害をもたらし、白魔と恐れられる。
掲句は雪の夜の心豊かな食卓を描き出した。雪という現象のもつ明暗の内、明の方に目を向けた作品。とりわけ、「じゆわり」との擬態語が新鮮だ。小籠包(しょうろんぽう)はよく知られているように中華料理の点心の一つで、豚の挽肉を薄い小麦粉の皮に包んで、蒸籠蒸しにした肉まんのこと。蒸し上がったばかりの汁気たっぷりの小籠包が一同の前に出される。舌を火傷しないように気をつけながら、熱々の小籠包を口に運ぶ。食べる楽しみは生きる喜びそのものだ。雪は夜も静かに降り続ける。『俳句四季』2025年1月号。
冬の木々のこと。落葉樹、常緑樹のどちらについてもいう。葉を落としきった落葉樹、鬱蒼としたまま寒さに耐える常緑樹には、それぞれ別の趣がある。落葉樹の「冬木」の姿には、晴れ晴れとした解放感があり、「枯木」、「裸木」ともいう。一方、冬の常緑樹は、より陰に籠もる感じだ。

陰暦11月中の二十四節気の一つで、陽暦では12月22日頃(令和6年は12月21日)。太陽の黄経が270度に達し、北半球では一年中で昼が最も短く、夜が長い日。無病息災を祈って柚子風呂に入ったり、粥や南瓜を食したりする。古代中国ではこの日から太陽が復活し、陽気が復するとして「一陽来復」とよんだ。

「初雁」はその年の秋初めて見とめ聞きとめた雁のこと。雁は晩秋の頃北方から日本に渡ってくるカモ科の大形の冬鳥。
掲句の「淡海(おうみ)」は現在の滋賀県の旧国名。「近江」とも表記するが、「淡海」とすることによって、真ん中に位置する琵琶湖の風景を眼前にする感がある。掲句は夜琵琶湖に渡ってくる「初雁」の群れを、折りからの月が出迎えていると擬人的に表現した。冷え冷えと静まった月下を整然と列を組んで渡ってくる雁。雁たちは、滴るように澄んだ月夜を乱すことなく、湖に着水する。雁が渡る頃の琵琶湖の月夜を大きく捉えた一句。『俳句四季』2025年1月号。