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俳句の庭

  • 新季語探訪(8)

    4月 9th, 2025

    「風花(かざはな)」は冬の青空に舞う雪のこと。雪雲が日本列島を縦断する山岳地帯に堰き止められて日本海側に雪が降るとき、太平洋側では「風花」が舞う。「風花」のことを、上州では「吹越(ふつこし)」と称する。加藤楸邨(しゅうそん)はこの語を好み、      吹越に大きな耳の兎かな 楸邨                     などの句を作っているほか、昭和51年刊行の句集の題(『吹越』)にもしている。                 

    歳時記には「吹越」は「風花」の傍題として出ている。歳時記に掲載されるようになったのは、昭和50年代以降だろう。一地方の方言が、佳句を得て多くの人に認知されるようになった例といえる。美しく儚い印象がある「風花」と比べて、空っ風の吹く上州の風土が色濃く表れている言葉だ。手元の歳時記の例句は、                 吹越に翔ぶや風の子川烏 星眠                         の一句のみだが、今後使ってみたい季語である。

  • パイナップル

    4月 9th, 2025

    南米原産のパイナップル科の常緑多年草。日本では、沖縄で栽培されている。薄紫色の花をつけた後、 晩夏の頃楕円形の果実(集合果)が生る。芳香があり、生食のほか缶詰に加工される。別名「鳳梨(あななす)」。マンゴーやパパイヤなどのトロピカルフルーツの中で、最初に日本に定着した南国フルーツ。

  • 木香薔薇(もっこうばら)

    4月 9th, 2025

    中国原産のバラ科の常緑蔓性低木。日本には江戸時代に渡来し、観賞用に栽培されてきた。通常の西洋バラよりも早く、4月下旬から咲き始める。花は白又は黄色で、一重咲と八重咲がある。枝には薔薇特有のとげがない。

  • 鷹鳩と化してがらんと蔵二階

    4月 8th, 2025

    「鷹鳩と化す」は現在の太陽暦で3月16日から20日の頃、春の穏やかな気配の中で、普段は獲物を狙う猛禽類の鷹も、ほのぼのとした鳩に変身してしまうこと。

    掲句は、普段は使わないがらんとした蔵二階にも小窓を通して戸外の日差しが差し入り、鷹が鳩に化す頃の陽春の気配が感じられるとの句意。ひっそりとした蔵二階にも、細々とながら、駘蕩とした春の気配が及んでいるのだ。父の生家にあった納屋の二階の雰囲気が丁度こんな感じだった。かつては養蚕で繁忙を極めたであろう納屋の二階も、当時、既にがら空きの状態だった。令和5年作。

  • 虚子忌

    4月 8th, 2025

    俳人高浜虚子の忌日。昭和34年4月8日没。虚子(本名:清)は明治7年伊予松山に生まれた。河東碧梧桐とともに正岡子規に兄事し、子規より虚子の号を受ける。明治30年柳原極堂が松山で創刊した俳誌『ほとゝぎす』に参加。翌年、これを引き継ぎ東京に移転する。子規の没後、一時俳句の創作を辞め小説の創作に没頭したが、その後俳壇に復帰し、「客観写生」「花鳥諷詠」の理念を掲げた。その戒名〈虚子庵高吟椿寿居士〉から、「椿寿忌」ともいう。

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