夏は四季のうちで最も暑い。日差しが強く、山野の茂りが濃くなり、積乱雲が育つ。爽やかな暑さの初夏、梅雨どきの蒸し暑さの仲夏、炎暑の晩夏を含む。
掲句は初夏の頃、妹夫婦の住む池上本門寺界隈を散策していての作品。最盛期よりは減ったというが、今でも門前には多くの塔頭(たっちゅう)が残っていて、境内に足を踏み入れると、木立の奥の堂の中から勤行の法鼓や誦経の声などが聞こえてきた。一寺一寺に今年も夏が巡って来たことを実感しながら界隈を巡って歩いた。令和5年作。
夏は四季のうちで最も暑い。日差しが強く、山野の茂りが濃くなり、積乱雲が育つ。爽やかな暑さの初夏、梅雨どきの蒸し暑さの仲夏、炎暑の晩夏を含む。
掲句は初夏の頃、妹夫婦の住む池上本門寺界隈を散策していての作品。最盛期よりは減ったというが、今でも門前には多くの塔頭(たっちゅう)が残っていて、境内に足を踏み入れると、木立の奥の堂の中から勤行の法鼓や誦経の声などが聞こえてきた。一寺一寺に今年も夏が巡って来たことを実感しながら界隈を巡って歩いた。令和5年作。
「白玉」は、白玉粉で作る団子のことで、氷や冷水で冷やし、茹小豆に入れたりして食べる。夏を代表する和菓子として、江戸時代の頃から親しまれている。
掲句は眼前に置かれた白玉の涼やかな眺めや食感から、亡き母のことをふと思い起こしての作。母が急逝してから数年が経ち、その間コロナ禍などもあって生活や仕事の仕方が大分変化したのだが、母亡き後の止まることのない月日の流れに、淡々とではあるが物足りない思いを感じていた。『郭公』の井上主宰からは、「「水のごとし」との比喩に、母への遥かな思いが籠もる。」と鑑賞していただいた。令和5年作。
「ケルン」は登山ルートを示す道標として、山頂や登山道、分岐点などに小石を円錐形に積んだもの(夏季)。 過去に大きな遭難があった場所に誤って行かないように目印として積まれるもの、過去の遭難地点に供養として積み上げられるものなどもある。
掲句はニュージーランド旅中の一句。トワイゼルのコテージを朝発って、テカポ湖畔のがれ場を歩いた。テカポ湖は氷河の浸食作用によってできた窪地に水が溜まってできた湖で、その碧緑(ターコイズブルー)の湖面を隔てて、霧の奥に時折雪をいただいたマウントクックが遠望できた。浸食と隆起を繰り返してきた荒々しい地形に、散策する人々に、初夏の強い日差しが降り注いだ。
「明易し」は夏の夜の明けが早いこと。「短夜」と同じ意味合いの言葉だが、「短夜」は夜が短いことをいうのに対して、「明易し」には明け急ぐ夜を嘆く思いがある。
掲句はニュージーランド旅吟の中の一句。北島のオークランド郊外の海辺のコテージに泊まった。潮の干満が激しく、朝、目が覚めるとコテージの前方に大きな干潟が現れた。貝を掘りに出ている人影も二三見えた。干潟に潮が満ちるのは夜半で、その時間帯、我々は深い眠りの底にいるので、いつも目が覚めると海岸が干上がっていたのだ。長い旅程もようやく終わりが見えてきた頃で、安堵の気持ちとともに旅を惜しむ思いもあったのかも知れない。
マヌカはニュージーランド・オーストラリア原産のフトモモ科の常緑低木。別名御柳梅(ぎょりゅうばい)。森の外れの日当たりのいい場所に自生する。晩春から初夏にかけて、梅に似た真っ白な小花を雪のように咲かせる。マヌカハニーの蜜源として知られている。なお、「マヌカの花」は歳時記には掲載されていない。
掲句はニュージーランド旅行中の作品。南島のアロータウンからテ・アナウへ移動する途中、ワカティプ湖畔で昼食休憩を取った。ワカティプ湖は氷河の浸食作用によってできた湖で、湖岸に岩山がそそり立つような地形。湖は風の通り道で、帽子が飛ばされそうになるほどの強風が吹いた。