「チューリップ」はユリ科の多年草。オランダで品種改良され、江戸末期に日本に伝わった。4月頃に花壇を彩るポピュラーな花であり、赤、白、黄、紫などの色がある。
掲句は、子供に立ち返ってチューリップを詠んだ作品。植え付けてから咲くまでの数カ月、チューリップの生長を見守っている子供たち。それぞれ好きな色があり、この子は赤いチューリップが好きだという。ところが実際に咲いたのは黄色だった。チューリップの色などは大人には些事に過ぎないが、子供にとっては重大事なのだ。その子はさぞがっかりしたことだろう。そんな童心にモチーフを求めたところが、この句の味わい。『俳壇』2026年3月号。


