醪(もろみ)から搾られたばかりのまだ荒々しいお酒のこと。原料米の香りが豊かで、できたての力強い味わいが特徴。昔は、新米が穫れるとすぐに造られたこと、新米の収穫のめでたさを祝う思いが込められていることから、秋の季語になっているが、実際に店先に出回るのは、多くの場合、真冬になってからである。「新酒」の傍題。

醪(もろみ)から搾られたばかりのまだ荒々しいお酒のこと。原料米の香りが豊かで、できたての力強い味わいが特徴。昔は、新米が穫れるとすぐに造られたこと、新米の収穫のめでたさを祝う思いが込められていることから、秋の季語になっているが、実際に店先に出回るのは、多くの場合、真冬になってからである。「新酒」の傍題。


中々夜が明けない12月初旬の明け方、紅葉した楓が外灯に照らし出されていた。櫟や楢など他の雑木が枯色を深めながら葉を散らせる中で、ひと際鮮やかに目に映った。

今年(令和7年)の12月5日の夜は満月だった。6日の未明散歩に出ると、枯れかかった雑木山の上空にまんまるな月が、夜の煌めきを失わないまま残っていた。なお、写真に写っている山は県境に横たわる八国山。
歳時記に掲載されている「名の草枯る」(冬季)は、薊(あざみ)、葛(くず)、鶏頭等一般に名前の知られている草が枯れることをいう。実際に詠む際には、それぞれの草の名前を用いて「枯薊」「枯葛」「枯鶏頭」などと表現する。「葛」はマメ科クズ属の蔓状の多年草で、全国の山野に自生する。晩夏から初秋にかけて他の草木を覆い尽くすほど繁茂するが、冬になると枯れて蔓だけになる。

「秋霖(しゅうりん)」は、秋の長雨のこと。夏の夕立のような激しい雨ではなく、時に一日中、或いは数日間にわたり静かに降り続く。
掲句は母方の祖父が亡くなり、四十九日の法要を済ませて納骨したときの作品。「男」と素っ気なく言っているが、実際に卒塔婆を担いでいたのは父であった。そんな時の雨は冷え冷えと胸に沁みるものである。私としては、初期の作品に属する一句。その年の5月に生まれた次男が、葬儀の雰囲気に異様なものを感じたのか、法要の最中に泣き出したことを覚えている。平成4年作。『河岸段丘』所収。