「つりがねにんじん」は漢字表記では「釣鐘人参」。キキョウ科の多年草。全国の山地、高原などに自生する。晩夏初秋の頃、淡紫色の釣鐘の形をした花を下向きにつける。
掲句は八ヶ岳の東麓の野辺山高原での作品。林縁にこの花をよく見かけた。花の一つ一つが鐘の形をしているので、耳元で振ってみたいと思うような可憐な花だ。既に初秋の頃で、避暑期のピークは過ぎ、日暮れの気配が辺りに漂っていた。稜線の向こうに日が落ちると、たちまち夜闇が被さってくる頃だった。平成10年作。『河岸段丘』所収。
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