秋時雨火を絶やさずにもてなさる

「秋時雨(あきしぐれ)」は秋も終わりの頃に、降ってはすぐに止む小雨や通り雨のこと。冬が近づき、朝晩の気温が下がる時期の雨であり、侘しさや静けさを感じさせる。

掲句は妹夫妻の山荘に泊まった時の作品。富士の東麓に当たる山中湖畔は晩秋初冬の雲の通り道なのだろう。その夜も天窓を濡らして雨が通り過ぎた。夜が更けるにつれて戸外はしんしんと冷えてきたが、暖炉の火を傍らに、湯気の立つ手料理をいただき、心豊かな時を過ごした。令和6年作。

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