「夜霧」は夜間に発生する霧のことで、「霧」(秋季)の傍題。空気中の水蒸気が冷やされることで小さな水滴となり、空中に浮かぶことによって起こる。晴れて風の弱い夜の放射冷却によって、地面付近の空気が冷やされることで発生する(放射霧)ほか、海や川、湖などの温かい水面から蒸発した水蒸気が、冷たい空気に触れて冷やされることで発生することもある。

「夜霧」は夜間に発生する霧のことで、「霧」(秋季)の傍題。空気中の水蒸気が冷やされることで小さな水滴となり、空中に浮かぶことによって起こる。晴れて風の弱い夜の放射冷却によって、地面付近の空気が冷やされることで発生する(放射霧)ほか、海や川、湖などの温かい水面から蒸発した水蒸気が、冷たい空気に触れて冷やされることで発生することもある。

ブッポウソウ目カワセミ科の鳥類。全国の渓流、湖沼などの水辺に生息する。全長は17センチほど。体色は背面が翡翠(ひすい)色で、腹部はオレンジ色。水面に突き出た枝や石に止まったり、空中でホバリングをして魚を待構え、魚が水面近くまで上がってくるとダイビングをして嘴(くちばし)で捕らえる。四季を通じてみられるが、水辺にいる涼し気な様子から、夏の季語とされる。

季語としての「小鳥」は、秋、海を越えて日本に渡って来る尉鶲・連雀・花鶏・鶸・鶫などの小鳥、又は山地から平地に下りてくる留鳥の小雀・日雀・山雀・四十雀などの小鳥のこと。秋も深まる頃、見かけることが多い。
掲句は「ヴィオロン工房」の大きな窓の近くに小鳥が来たことを詠む。明かりを取るためか、風を入れるためか、窓を大きく開け放って、職人たちがヴィオロン(ヴァイオリン)、ビオラ、チェロなどの弦楽器の製作や修理を行っているのだ。過ごしやすい季節を迎えた喜びとともに、鳥たちの営みに対する親しみが感じられる。「ヴィオロン工房」という新鮮な素材が活かされている。『俳壇』2025年11月号。

鵙(もず)は秋から冬にかけて、縄張りを主張するため、木のてっぺんなどでキーイッ、キーイッと鋭い声で鳴く。今朝見かけた鵙は、人家の屋根のアンテナに止まって、声を放っていた。ときには電柱のてっぺんで鳴くこともある。鵙にとって、木も電柱もアンテナも、自分の縄張りが見わたせる点では、同じようなものなのかも知れない。
冬近くなって鳴いている虫のこと。盛りの時期には「虫時雨(むししぐれ)」と言われるほど盛んに鳴いていたコオロギなども、晩秋になると鳴き声が日に日に弱々しくなり、数も少なくなっていく。
