「迎盆(むかえぼん)」は旧暦7月13日の夕、迎え火や盆提灯で先祖を迎えること。地域によっては陽暦で行うところも多い。「盂蘭盆会(うらぼんえ)」の傍題。
掲句は、お盆の13日に菩提寺に立ち寄った後、墓まで父母を迎えに行った時の作品。その日は朝から生憎の雨だったが、本降りと言うほどではなく、午後もしとしとと降り続いていた。白木の卒塔婆を担いで雨の中を歩いた。道すがら白さるすべりが折からの雨を含んで咲きこぼれていた。父母を迎えるしんとした思いに、さるすべりの白い印象が重なった。令和7年作。
「迎盆(むかえぼん)」は旧暦7月13日の夕、迎え火や盆提灯で先祖を迎えること。地域によっては陽暦で行うところも多い。「盂蘭盆会(うらぼんえ)」の傍題。
掲句は、お盆の13日に菩提寺に立ち寄った後、墓まで父母を迎えに行った時の作品。その日は朝から生憎の雨だったが、本降りと言うほどではなく、午後もしとしとと降り続いていた。白木の卒塔婆を担いで雨の中を歩いた。道すがら白さるすべりが折からの雨を含んで咲きこぼれていた。父母を迎えるしんとした思いに、さるすべりの白い印象が重なった。令和7年作。
陰暦9月末日をいう。陽暦では10月末から11月初旬頃に当たる。春を惜しむ気持ちの表れた「三月尽」に対して、「九月尽」には過ぎゆく秋を惜しむ気持ちが込められている。ただし、陽暦が定着した近年では、陽暦9月30日を「九月尽」として詠むことも多く、この場合は秋が深まる頃との意味合いがある。

鰤(ぶり)は、アジ科の沿岸性回遊魚。成長につれて名前が変わる出世魚でもある。冬になると暖流に乗って北上し日本の沿岸に来遊する。11月から12月初めに獲れたものが「初鰤」。かつては初物として珍重されたが、近年は鰤の子のハマチを養殖しているため、もの珍しさは薄れてきた。

インド原産のショウが科シュクシャ属の多年草。園芸植物で、初秋の頃黄色の花を咲かせる。純白の花を咲かせるジンジャーの一品種。なお、「ジンジャーの花」(別名「花縮砂(はなしゅくしゃ)」)は秋の季語。

翌年の栽培のために種子を採取する目的で、晩秋まで収穫せずに畑に残しておかれた茄子(なす)の実のこと。肥大し、紫褐色に熟れ、その肌には罅や傷がついている。単に「茄子」といえば夏の季語。
