「蟋蟀(こおろぎ)」はコオロギ科の昆虫の総称で、エンマコオロギ、オカメコオロギ、ミツカドコオロギなど種類が多い。庭の植え込みや家の片隅など身近なところで鳴く。エンマコオロギはコロコロ、ミツカドコオロギはキチキチキチ、ツヅレサセコオロギはリリリリと鳴く。
掲句は「蟋蟀」の声の淋しさが、独り心に沁み透ってくるような作品。「独りとは」の上五に、自らに言い聞かせるようなひびきがある。言葉に何の粉飾もない句だが、作者の思いが読者にそのまま伝わってくるところがいい。『俳壇』2025年10月号。
「蟋蟀(こおろぎ)」はコオロギ科の昆虫の総称で、エンマコオロギ、オカメコオロギ、ミツカドコオロギなど種類が多い。庭の植え込みや家の片隅など身近なところで鳴く。エンマコオロギはコロコロ、ミツカドコオロギはキチキチキチ、ツヅレサセコオロギはリリリリと鳴く。
掲句は「蟋蟀」の声の淋しさが、独り心に沁み透ってくるような作品。「独りとは」の上五に、自らに言い聞かせるようなひびきがある。言葉に何の粉飾もない句だが、作者の思いが読者にそのまま伝わってくるところがいい。『俳壇』2025年10月号。
中国後漢時代の最古の漢字字典『説文解字(せつもんかいじ)』に「竜は春分にして天に昇り、秋分にして淵に潜む」とあることに由来する想像上の季語。春分の頃の「竜天に昇る」に対応する。秋分の頃の深い蒼色を湛えた淵を見ていると、実際に竜が潜んでいそうな気がする。

膝のあたりから下が露出するように作られた短いズボンのこと。「ショートパンツ」「ショーツ」ともいう。麻、木綿、サージなどの生地で作られ、露出した部分が汗ばむことなく快適に過ごせる。元々は行楽、スポーツなどで着用されたが、近年では、家庭内外で日常的に半ズボンを着用する人が多く見られる。丈の長さや形態について明確な定義はないという。

風の盆は富山県富山市八尾町で毎年9月1日から3日にかけて行なわれる行事。胡弓や三味線などを奏で、民謡越中おわら節にあわせて町の人たちが夜を徹して唄い踊る。
掲句は旅行者の一人として風の盆の踊りに加わっての作だろう。踊りつつ空を仰いだとき、折りからのほっそりした弦月(げんげつ)が目に入ったのだ。風の盆という人の営みの最中にも、刻々と季節は移ろい、弦月は澄みを加えてゆく。なお、弦月は半分が欠け残っている月のこと。『俳壇』2025年10月号。
スズメバチ科アシナガバチ属のハチの総称。体は細く、後脚が長い。基本的に肉食性でさまざまな昆虫をエサにする。民家の庭の木や軒下などに巣を作ることから、ミツバチやスズメバチとともに、人の生活圏でよく見かける蜂の一つ。「蜂」(春季)の傍題。
