荒地瓜(あれちうり)は北米原産のウリ科の蔓性一年草。戦後、輸入大豆などに混じって日本に侵入し、帰化植物として本州以南の荒れ地や河川敷で自生する。雌雄同株。晩夏から秋にかけて、葉腋から花序を出し、雄花と雌花をまばらにつける。雄花は白色で、雌花は淡緑色。花の後には軟らかい白いトゲに覆われた実が生る。特定外来生物に指定されている。野菜として栽培される胡瓜(きゅうり)、西瓜(すいか)、南瓜(かぼちゃ)などの瓜類の花は「瓜の花」(夏季)と総称するが、本種をこれに含めることはできないだろう。

秋にみられる巻積雲のこと。秋鯖の漁期によくみられ、形状が鯖の班紋に似ていることからこの名がある。「鰯雲(いわしぐも)」「鱗雲」も、同じ巻積雲を指す言葉。

「邯鄲(かんたん)」はコオロギ科に属する体長1.5センチメートルほどの昆虫。寒地や高冷地に多く生息し、体は細長く、淡い黄緑色をしている。主に夜、ルルルルルルルルと連続して鳴く。
掲句は高原の一夜、「邯鄲」の細く澄み透る声に耳を澄ましていると、「邯鄲」の身も細っていくように感じられたとの句意。作者は、実際に「邯鄲」の姿を目にしている訳ではないが、「身の細りゆき」と視覚的に表現したことで、秋が深まる頃の「邯鄲」のひとすじの声が聞こえてくるところがいい。『俳句四季』2025年10月号。
秋に芽生えた草木の芽をいう。一般的に草木の芽生えは春だが、天候不順などの影響で秋に芽生えることもある。また、樹種によっては、秋に芽生え、そのまま越冬するものもある。下の写真は朴の芽(9月中旬撮影)。

網の巣を張らずにハエなどを捕食する灰褐色の小型のクモ。多くのクモが巣を張るのに対し、蠅虎は巣を張らない。野外だけでなく家の中の壁などにも生息し、素早く動いて獲物を捕らえる。
