粟(あわ)は東アジア原産のイネ科の一年草。稲、麦、黍(きび)、稗(ひえ)とともに五穀の一つで、世界各地で古くから栽培されてきた。花の後に黄色い実をつける。現在では、主として餅や菓子、小鳥の餌などに利用される。
掲句は、丈高く稔っている粟の穂に、夕月が光りはじめたとの句意。解説するまでもない作品だが、秋の夕暮れの情趣がそこはかとなく感じられると思っている。バス停でバスを待っているとき、後ろが一面の粟畑だった。暗くなる前の薄明のひと時。平成21年作。『春霙』所収。
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