「入梅」は梅雨に入ること。暦の上では太陽の黄経が80度に達した日で、立春から127日目の6月11日頃にあたる。以後30日間ほどが梅雨。
掲句は近くの公園内の樹木を詠んだ作品。新緑の時季を過ぎると、一時は眩い光に満ちていた木々は日を追うて暗さを増してくる。新緑の鮮やかさに目を奪われたのはほんの一時で、木々は茂るとともに、奥の方に闇をため込んでいるような趣になる。梅雨に入る頃、「樫」と「椎」の闇はいずれ劣らぬ深さとなる。平成26年作。
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