龍太の句を拾う(22)

大年の鳥影鷹となりて過ぐ 龍太

「雲母」平成4年月号。句集『遅速』以降の作品。

「大年」は大晦日のこと。元日を翌日にひかえた一年最後の日。掲句は「鳥影鷹となりて過ぐ」の措辞から、遠方から翔けてくる鳥影を鷹と判別するまでの、空に目を向けている時間の経過と、作者の胸の内の年を惜しむ思いが感じられる作品。この一年を振り返りながら、大晦日に空を仰いでいる作者の姿が見えてくる。

年の暮に際しての作者の心の在りようが伝わってくる佳句である。

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