オリオンの盾吹き澄みて冬に入る

「オリオン」は代表的な冬の星座。ギリシア神話の巨人狩人オリオンの名に由来する。赤色のベテルギウス、青白色のリゲル、二つの1等星を対角に大きな四辺形を形成する。また、オリオンの腰の帯を示す三つの星は誰にでも見つけることができる。

掲句はオリオンの四辺形の「盾(たて)」が吹き澄む夜空に冬の到来を感じてできた作品。関東平野を乾いた風が吹きわたると、夜空に沢山の星がまたたく。未明の頃、オリオンはやや西に傾いた位置にかかり、その南にはシリウスが青白い光を放つ。関東平野にもとうとう冬がやってきたのだ。ただし、この句の主季語は「冬に入る」。令和4年作。

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