北アメリカ原産のキク科の多年草。初秋の頃、茎の頂部に多数の頭花が集まった花序を出し青色又は白色の花を咲かせる。秋の七草の一つである東アジア原産の藤袴と花の姿が似ている。多くの園芸種がある。

北アメリカ原産のキク科の多年草。初秋の頃、茎の頂部に多数の頭花が集まった花序を出し青色又は白色の花を咲かせる。秋の七草の一つである東アジア原産の藤袴と花の姿が似ている。多くの園芸種がある。

「秋冷(しゅうれい)」は「冷やか」の傍題。秋になって肌に直接覚える冷気、冷やかさのこと。見るもの聞くもの触れるものにつけてふと感じる秋の気配。
掲句は喫茶店の扉を押した時に鳴る「くわらん」というドアベルの音が、秋の冷気を感じさせたとの句意。「くわらん」という擬音語が、やや古風な店のドアベルの音を読者の耳に蘇らせる。ドアベルが鳴った後、店内には再び静かさが戻る。客は作者を含めて二、三人ほどだろうか。作者の胸中の微かな孤心も感じられる。深まりゆく秋の最中の日常の一コマ。『俳句』2024年11月号。
晩秋の頃降る時雨(しぐれ)のこと。近づいてくる冬の気配を感じさせる。紅葉・黄葉に彩られた山野を雨が通り過ぎていくところには、冷え冷えとした侘しさがある。晩秋の華やぎの向こうには、蕭条とした冬が目前に迫っている。単に「時雨」といえば冬の季語。

ウリ科の蔓性一年草。日本各地で広く栽培されている。数多くの品種があり、アメリカ大陸原産で16世紀に渡来したニホンカボチャ、中南米の高地原産で明治以降に渡来したセイヨウカボチャ(クリカボチャ)、観賞用に栽培されるペポカボチャなどがある。現在、日本で栽培されるカボチャの主流はセイヨウカボチャ。
下の写真はセイヨウカボチャの一種のボッチャンカボチャ。

「霜」は晴れた寒い夜、放射冷却により空気中の水蒸気が冷え、地面や物に触れてその表面についた氷のこと。冬季は晴天が続く太平洋側でよく目にする現象。
掲句は、晴れわたった関東平野から西南の方向に望める富士を詠んだ作品。放射冷却で冷え込んだ朝、地面に一面に降りた霜は踏み応えがある。その霜をざくざくと踏み砕く。身の内に生きる力が湧いてくるような気がするのはこんな時だ。平成20年作。『春霙』所収。