山野に自生するバラ科の落葉低木である野茨(のいばら)の実のこと。初夏に白く芳香のある花を咲かせた後実を結ぶ。小ぶりで球形の実は、秋が深まるにつれて深紅色に熟れ、冬になり葉が落ちても残っている。

山野に自生するバラ科の落葉低木である野茨(のいばら)の実のこと。初夏に白く芳香のある花を咲かせた後実を結ぶ。小ぶりで球形の実は、秋が深まるにつれて深紅色に熟れ、冬になり葉が落ちても残っている。

「銀河」「天の川」は夜空に白く濁って見える星の集合を川に見立てた秋の季語。
掲句は「九頭竜川(くずりゅう)」の瀬音と星空を取り合わせて、自然のダイナミズムを感じさせる大柄な作品。目に降ってくる銀河の光と耳に聞こえてくる大河の瀬音が錯綜する。福井県の北嶺地方を流れるこの川の名が味わい深い。『俳壇』2024年11月号。
秋に木の芽や草の芽が出ること。また、その芽そのものをいう。枝に葉をとどめている間は目立たないが、ときにはそのまま越冬する。単に「芽」「ものの芽」といえば春の季語。

秋も半ばを過ぎていよいよ深まった感じをいう。季節としては晩秋、梢の紅葉・黄葉は彩を極め、大気は冷やかに澄みわたる。目の前に迫る冬を前にして、もの淋しさが漂う。多分に心理的な言葉でもある。

「種茄子(たねなす、たねなすび)」は、種を採るために捥がずに残す茄子のこと。晩秋の頃、傷つき色褪せて、畑の隅に垂れている。
掲句は、天気が安定して晴天が続く晩秋の頃の茄子畑を詠んだ一句。秋の長雨の季節については「秋湿り」という季語があるが、それとは対照的に、その頃は空も大地も気持ちよく乾き、爽やかな日が続く。捥ぎ残った「種茄子」が物思いに沈んだように濃紺の色を一層深めていた。「天地(あめつち)」という言葉を用いて、対象を大きく捉えようとした。平成28年作。