ざくざくと霜踏み遠き富士が揺れ

「霜」は晴れた寒い夜、放射冷却により空気中の水蒸気が冷え、地面や物に触れてその表面についた氷のこと。冬季は晴天が続く太平洋側でよく目にする現象。

掲句は、晴れわたった関東平野から西南の方向に望める富士を詠んだ作品。放射冷却で冷え込んだ朝、地面に一面に降りた霜は踏み応えがある。その霜をざくざくと踏み砕く。身の内に生きる力が湧いてくるような気がするのはこんな時だ。平成20年作。『春霙』所収。

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