「秋の川」は秋になって冷ややかに清く澄んだ川。日の当たる川底に、魚影や落葉の影がくっきりとどく。川岸には丈高い草の穂が風に靡く
掲句は、青梅線のとある駅で下車して、上流の多摩川べりを歩いたときの作品。両岸には青梅の山々が迫り、川はその山陰を飛沫を上げながら流れた。当日、素材になりそうなものは数多くあったが、「日陰」「日向」と対象を単純化したことによって、山間(やまあい)を流れる川の冷え冷えと澄んだ感じが表現できていれば幸いだ。平成5年作。『河岸段丘』所収。
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