東アジア原産のイネ科の一年生作物。古くから栽培されている五穀(稲、麦、黍、稗、粟)の一つで、縄文時代には栽培されていたことが確認されている。茎の先端に穂をつけ、小花を密生させた後、秋に黄色い小粒の実をつける。餅や菓子などの原料になるほか、飼料にもなる。「粟刈る」「粟干す」も秋の季語。

北アメリカ原産のシソ科の多年草。明治末から大正年代に日本に渡来。全国の公園などで栽培されているポピュラーな宿根草の一つ。晩夏から秋にかけて細長い四角錐の花穂を伸ばす。花色は濃桃色から白花までいくつかの品種がある。別名「カクトラノオ」。歳時記に夏の季語として掲載されている「虎尾草(とらのお)」はサクラソウ科の多年草で、別種の植物。

鶏頭は熱帯アジア原産の一年草。古く日本に渡来し、観賞用に庭などに植えられる。濃厚な色合いで、妖しい存在感がある。
掲句はこの花のもつ独特の質感や生々しさがよく表れている作品。鶏頭のざらざらした襞に雨粒がついている様を、鶏頭が雨粒を摑んでいると捉えたところに、作者の眼力がよく表れている。決して表面的な描写などではない、対象の真を把握する作者の写生眼に脱帽する。『俳句』2024年10月号。
リンドウ科の越年草。白い花びらを明け方の空に、花びらの斑点を 夜明けの星に見立てて名づけられた。全国の山地のやや湿り気のある場所や木陰に自生する。初秋の頃、茎の上部で枝を分け白色の五弁花をつける。なお、歳時記には掲載されていない。
