刈り取った稲を稲架(はさ)などに掛けて、脱穀できるまで天日で乾燥させること。近頃では火力で乾燥させることが多く、天日干しは少なくなった。稲を干す方法には、稲架を作って干す場合のほか、地方によっては稲塚・稲垣などによることもある。

刈り取った稲を稲架(はさ)などに掛けて、脱穀できるまで天日で乾燥させること。近頃では火力で乾燥させることが多く、天日干しは少なくなった。稲を干す方法には、稲架を作って干す場合のほか、地方によっては稲塚・稲垣などによることもある。

葡萄はブドウ科の蔓性落葉低木。秋の果物の一つであるとともに、その果汁を発酵させてワインが醸造される。
掲句は、葡萄が夜の間自らを醸しているという。葡萄の果実には自然酵母が取りついており、さらに、果汁中にブドウ糖が含まれているため、自然にアルコール発酵が始まるという。この句はそのような科学的な知見によるものではなく、作者が葡萄の味や色合いの変化から感じ取ったことを、葡萄が自らを「醸(かも)して」いると表現したところが面白い。自然界で天然にできるとされる「猿酒(さるざけ)」(秋季)のことが、作者の脳裏にあったのかも知れない。『俳句』2024年10月号。
その年に新しく収穫した米のこと。「今年米」ともいう。出荷時期は品種や地域で差があるが、おおむね7月から10月末頃まで。「新米」という語のひびきには、手塩をかけて育てた米が収穫を迎えた喜びの思いが感じられる。各地の秋祭では、新米の収穫に感謝し、神饌米として神に供える。新米が出回ると前年の米は古米となる。

セキレイ科の小鳥の総称。日本には5種類が生息し、河原や畑地などでよく見かけるのは日本固有種の背黒鶺鴒(せぐろせきれい)のほか、黄鶺鴒及び白鶺鴒。水辺を好み、昆虫などを捕食する。留鳥で、四季を通して目にするが、秋の季語に分類されている。鶺鴒の高く鋭い声は、秋の澄み渡った空にひと際響き渡る。長い尾を上下に動かすことから、「庭叩(にわたたき)」「石叩(いしたたき)」とも呼ばれる。

葛切は葛粉の水溶きを透明に煮て冷やし固め、細い線状に切ったもの。黒蜜や白蜜をかけて食べる清涼感のある夏の食べ物。
掲句は葛切を食べながら旧交を温めている場面だろう。長い人生経験の中には、他人に話題にして欲しくないことが一つ二つあるのが普通だ。差し向かいで葛切を食べながら、お互いに「その後」には触れずに、話題は当時の思い出に終始する。葛切の涼やかさが、この句では救いになっているようだ。『俳句』2024年10月号。