さざなみのやうに雨来る茸山

「茸山(きのこやま、たけやま)」は自生の茸が生えている山林のことで、「茸狩」の傍題。食用になる茸は、松茸をはじめ初茸、椎茸、シメジ、ナメコなど種類が多い。

掲句は、茸狩の季節に長野の野辺山高原を歩いたときの作品。カラマツの傍らに、イグチダケが栗色の傘を広げていた。まだ虫がついていない若い茸を選んで採った。ナメコのような滑りのある茸で、夜、汁物に入れて食べた。山の天気は変わりやすく、ひとしきり雨が通り過ぎると、雲間から日がこぼれた。平成24年作。

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