「小鳥来る」は秋に北方から渡ってくる小鳥たちや、留鳥であっても秋に山地から平地に下りてくる小鳥たちのことをいう。秋も深まった頃、庭先などで目にすることが多い。
掲句は朝の散歩の際に授かった一句。晩秋初冬の頃の関東近辺は、晴天が続いて清々しい季節。「坂東」は関東地方の古称で、足柄峠・碓氷峠から東方の地域のこと。関東地方、関八州などとも言うが、カントウという明るい軽やかなひびきより、バンドウという重厚感のあるひびきが気に入っている。どちらを用いるかは、句の内容にも依るのだろうが・・・。『郭公』の井上主宰には、「大らかな坂東讃歌であろう。」と鑑賞していただいた。令和5年作。