蝶や蛾の幼虫で、毛のない、太ってころころしているもの。サトイモやサツマイモの葉を食べる雀蛾の幼虫、柑橘類の葉を食べる揚羽蝶の幼虫などがいる。蝶や蛾の幼虫のうち、毛や棘で体が覆われているものは「毛虫」、体が緑色のものは「青虫」、ヨトウガ類の幼虫は「夜盗虫(よとうむし)」、シャクガ科に属するガの幼虫は「尺取虫(しゃくとりむし)」、枯れ葉や枯れ枝で体を覆うミノガの幼虫は「蓑虫(みのむし)」で、それぞれ別に季語として扱われる。

「星月夜」は月のない夜空が星明りで月夜のように明るいこと。月が出ている夜は、月の明るさで星の明るさがかき消されてしまうが、夜空に月がない新月の時期なら、星の持つ本来の輝きを見ることができる。
掲句は「星月夜」の明るさの中で、亡き父母を偲んでいる作品。「踝(くるぶし)」は足首の関節の内側と外側に突き出している骨の突起部分。「ひかがみ」はひざの後ろのくぼんでいる所。いずれも脚の特定部位を表す言葉。「踝」も「ひかがみ」も父母それぞれの思い出に結び付いた身体の一部なのだ。『俳壇』2024年9月号。
ブドウ科の蔓性落葉低木。世界各地で古くから葡萄の栽培が行われてきたが、ヤマブドウなど日本固有のブドウ属の植物もあり、その中から品種改良により甲州葡萄ができたとされる。マスカット、デラウェア、巨峰など種類も多い。夏に緑色の粒状の花をつけた後、8~10月にかけて実が熟し、食用、ジャム、ワインなどになる。

「野分(のわき)」は草木をなびかせて吹く秋の暴風のことで、主に台風の風。「野分」が過ぎた後晴れ上がることが「野分晴」で「野分」の傍題。「野分晴」も「台風過」もほぼ同じ意味で、いずれも歳時記に秋の季語として掲載されているが、言葉の風合いが全く異なる。

「小鳥来る」は、尉鶲(じょうびたき)、連雀(れんじゃく)、花鶏(あとり)、鶸(ひわ)などの小鳥たちが、秋に南方から渡ってくることをいう。四十雀などの留鳥のカラ類の小鳥が、秋に山地から平地に下りて来ることをもいう。
掲句は渡ってきた小鳥たちに対する親しみとともに、暑さから解放されて爽やかな季節を迎えた喜びや安堵が感じられる作品。天候が定まる晩秋の頃の明るい青空は、秋という季節のよろしさを感じさせてくれる。『俳壇』2024年9月号。