照らされて白蛾火のいろ原爆忌

立秋と相前後して8月6日及び9日の「原爆忌」が巡ってくる。まだ暑い最中であり、広島や長崎の追悼式では、周辺に盛んに鳴く蝉の声が、テレビの音声に交じって聞こえてくる。現在でも、原子爆弾に限らず、人類が作り出した非人間的なものは、この世に満ちている。

掲句は自転車の前照灯に照らし出された白蛾を目にしたことが契機になっている作品。明かりと見れば飛び込んでくる蛾が、灯に照らされて燃えんばかりの光を放った。その火の色の蛾のイメージは、多くの人たちの命を一瞬にして奪った原爆投下の閃光を連想させた。平成26年作。

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