葛(くず)は山野に生えるマメ科の蔓性多年草。最も繁茂するのは初秋の頃で、その頃葉腋からほぼ直立に花序を出し、紫紅色の蝶形の花を下から密につける。
掲句は葛が咲く頃のまだ衰えを知らない日差しを詠んだもの。その頃の日差しは、真夏の頃と同様、強さを失わないままゆっくり傾き、容赦なく人の顔やうなじを照りつける。暮れるまで青々とした空には、雨を降らせる気配はない。「日の衰へず」の措辞から、からっとした初秋の空の青さを感じてもらえれば幸いだ。平成22年作。
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