夏至後の第3の庚 (かのえ) の日を初伏、第4の庚の日を中伏、立秋後の最初の庚の日を末伏といい、この三つをあわせて「三伏(さんぷく)」という。おおむね7月中旬から8月中旬にかけての期間であり、夏の最も暑い時期である。
掲句は日照雨(そばえ)が降った後の野山の雨つゆの光に、夏という季節のいのちを感じ取ってできた作品。雨雲が過ぎた後、野はきらきらと元の明るさを取り戻した。声を潜めていた諸鳥も鳴き始めた。夏の全貌が込められているような「三伏」という季語が、この場合ピッタリだと感じた。平成30年作。
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