夏盛ん少年といふ殻を脱ぎ 小倉征子

「夏盛ん」は「盛夏」「真夏」などとも言い、太平洋高気圧が勢力を増して梅雨前線が北に去り、梅雨が明けた頃の本格的な夏を迎えた喜びを感じさせる言葉。

掲句は少年から青年へと成長していく男の子を、真夏の明るさの中に描く。自然界の生き物たちは、成長にともない脱皮したり殻を脱いだりする。人は脱皮したり殻を脱いだりすることはないが、少年や少女たちも、生き物の命の営みの盛んな夏を通して、かつての自分の殻を脱いで一歩ずつ大人になっていく。『俳句界』2024年7月号。

,

コメントを残す