「灼(や)く」は真夏の太陽の直射熱によって灼けるような熱さをもったモノの状態。日盛りの砂浜や岩場などは、裸足では歩けないほど熱くなる。
掲句はニュージーランド旅中の作品。南島クイーンズタウン市内のコテージに泊まり、その日はクイーンズタウン・ヒル・ウォークウェイとよばれる郊外のトレッキングコースを歩いた。針葉樹からなる暗い森を抜けると眺望がひらけ、四囲の山々や眼下のワカティプ湖が見わたせた。山頂と思しき地点に辿り着くと、そこからさらに高い頂へと登山道が延びていた。強風を遮るものもなく、初夏の日差しが岩々や登山者を照りつけた。道端には金雀枝(えにしだ)が自生していた。