タデ科タデ属の多年草。全国の日当たりのよい山野に自生。仲春の頃、地上にタケノコのような赤味を帯びた太い芽茎を伸ばす。春の山菜として食用になることから春の季語になっている。茎は成長するにつれ木質化し、夏に白い小さな花を沢山つける。「虎杖の花」は夏季。

タデ科タデ属の多年草。全国の日当たりのよい山野に自生。仲春の頃、地上にタケノコのような赤味を帯びた太い芽茎を伸ばす。春の山菜として食用になることから春の季語になっている。茎は成長するにつれ木質化し、夏に白い小さな花を沢山つける。「虎杖の花」は夏季。

冬も終わりの頃になると寒さの緩む日もあり、日差しや鳥の声、木々の姿などに春の気配が感じられるようになる。待ちに待った春は、すぐそこまで来ている。
掲句は春が近づく頃、「いのちの香あるもの」を食べたという。春の香りのするものといえば、芹や蓬、独活などの山菜が思い浮かぶが、必ずしも山菜に限る必要はない。茹でたての白子(しらす)や桜蝦にも春の香りがするだろうし、新海苔を焙ったときの香ばしい香りも、春の香りと言えるだろう。それらを限定せずに「いのちの香」と表現したところに、春を待つ心が紛れもなく表れている。『俳句』2024年4月号。
眼前の桜の花に降り注いでいる雨。ちょうど桜の咲いている頃に降る雨。菜の花が咲く頃でもあり、曇りや雨の日が続くことが多い。


日本原産のバラ科シモツケ属の落葉低木。関東以西の暖地の山間や谷間の岩場に自生するほか、公園・庭園などに植えられる。葉が柳に似て細く、花が雪をかぶったように白いことからこの名がある。仲春の頃、五弁の細かい花を咲かせる。別名小米花(こごめばな)。


「囀(さえずり)」は繁殖期を迎えた小鳥たちの鳴き声で、多くは求愛や縄張りを知らせるためのもの。春になると、ホオジロやシジュウカラなどが高い梢などに姿を見せて、美しい声で鳴く。
掲句は囀りの最中の鳥ではなく、囀りに飽きて鳴き止んでいる鳥の姿を描き出した。囀りの合い間の鳥たちの仕草を描出しているところが面白い。目にしなければ描きえない鳥の一瞬の動作が、一読生き生きと目に浮かんでくる。『俳句界』2024年4月号。