地中海沿岸のヒガンバナ科の球根植物。観賞用として庭先や公園などに植えられる。細長い光沢のある葉が根元から伸び、晩春の頃、茎の先にスズランに似た白色の花を咲かせる。釣鐘形の花の先端に緑の斑が入っている。別名「鈴蘭水仙」「大松雪草」。

地中海沿岸のヒガンバナ科の球根植物。観賞用として庭先や公園などに植えられる。細長い光沢のある葉が根元から伸び、晩春の頃、茎の先にスズランに似た白色の花を咲かせる。釣鐘形の花の先端に緑の斑が入っている。別名「鈴蘭水仙」「大松雪草」。

春陰は曇りがちな春の天候をいう。同時期の季語「花曇」「鳥曇」より暗く重いニュアンスがある。
掲句は身辺で見聞きしたことを契機にした作品。近所の家が壊されてさら地に戻る光景は珍しいものではない。家が壊されるのと同時に庭木が掘り返されたり、塀が取り払われたりして、あっという間にただのさら地になってしまう。元に戻っただけともいえるが、人間の営みが跡形もなく消えてしまうところは、一抹の寂しさを伴う光景だ。「春陰」という季語が、その時の私の心の中を言い当てているように思えた。平成31年作。
地中海地方原産のゴマノハグサ科の多年草で、江戸末期に渡来。切り花として栽培される。夏、白・黄・赤色の唇状の花を穂状につける。花びらが金魚の尾びれに似ているところからこの名がある。



木の芽の傍題。櫟はブナ科コナラ属の落葉高木で山野に自生。里山の代表的な樹種。3月中旬頃から、芽がほぐれ始める。雄花、雌花をつけるのは初夏。

「龍天に登る」は中国の古代伝説を起源とする空想的な季語。龍は想像上の動物で、春分に天に登り、秋分に淵に潜むと信じられた。陽春の頃、天に登り雲を起こし雨を降らせるとされる。
掲句は「龍天に登る」との壮大な空想的季語に、手元の消しゴムのかすを取り合わせた作品。紙に文字を書いては消す日常のひとコマ。紙に記した文字は消えて、机上に残っているのは消しゴムのかす。折から雨を降らせそうな雲が空を覆って、春雷が轟いている。「龍天に登る」という悠然たる天地自然の運行と比べると、日々の人間の営みの微小さが思われる。『俳句四季』2024年4月号。