小寒から大寒を経て節分までの約30日間を寒といい、それが終わることを「寒明(かんあけ)」という。本格的な春の到来はまだ先になるが、長く厳しい季節にひとまず区切りをつけるといった気分が感じられる季語。

小寒から大寒を経て節分までの約30日間を寒といい、それが終わることを「寒明(かんあけ)」という。本格的な春の到来はまだ先になるが、長く厳しい季節にひとまず区切りをつけるといった気分が感じられる季語。

杉は日本固有のスギ科の常緑針葉樹。本州以西の太平洋側に多く分布しており、また住宅建材の重要な樹種であるため、広く植林されている。雌雄同株。雌花は緑色の小さい球形で目立たない。雄花は小楕円状で枝の先端に群がってつく。雄花の花粉は風に乗って飛散し、花粉症の原因になる。

「雀隠れ」は春になって萌え出た草が生長して、雀の姿を隠す程に伸びたさまをいう。春もたけなわの、すくすくと成長した草々を思い浮かべたい。
掲句は東日本大震災の発災直後の不安感を作品にしたもの。放射能を含んだ塵が降ってくるなどと噂される中家の近くを歩いても、なぜか雀の影すら見えなかった。日頃頼みにしているこの大地も、この世そのものも、盤石なものではないことを思い知らされた日々だった。平成23年作。
薺(なずな)はアブラナ科ナズナ属の二年草。道端や田畑、土手など身辺のどこにでも見られる。早春より小さな四弁の白い花を咲かせながら茎を伸ばす。花の後、三角形の実を結ぶが、これが三味線の撥に似ているところから、三味線草、ぺんぺん草ともよばれる。単に「薺」といえば新年の季語であり、七種粥に入れる春の七草の一つ。

春に行われる各地の諸社の祭りのこと。単に祭といえば夏季になる。春は万物の生育する時節であり、田の神を山から迎え、その年の豊作を予祝するため、また、悪霊を祓い鎮めるために、春祭が行われてきた。

