日本固有種の大島桜(春季)と緋寒桜(冬季)の自然交雑から生まれた日本原産の栽培品種のサクラ。静岡県賀茂郡河津町に多く自生する。「河津桜」の通常の花期は、ソメイヨシノなどに比べて早く、関東近辺では2月から3月上旬で、一重で淡紅色の花をつける。


雪は、日本海側の豪雪地帯では人々の暮らしに重くのしかかるものだが、冬の晴天が続く太平洋側では、冬の美を代表する現象として愛でられる。人々が雪に寄せる思いはさまざまだ。
掲句は、山国で暮らす人の山への親しみが表出されている作品。浅間山のまとう雪を「雪の肌着」と形容したところがいい。明け暮れ眺め暮らす浅間山に対する、麓に住む人の思いが形象化されている。『俳句』2024年1月号。
一年で最も寒さの厳しい時期。積もった雪は根雪となって凍り、山野の草木は枯れ果て、人々は厚手のコートを着て街路を急ぐ。そんな中を無慈悲なほど凍てついた風が吹き過ぎる。

寒中に行う水泳。主として心身の鍛錬や水泳技術の向上を目指して寒中の行事として行うこともある。

「鶴」は、秋にシベリア方面から日本に渡り、冬を日本で過ごすことから冬の季語。北海道に生息している「丹頂」は留鳥だが、「鶴」の傍題として同様に冬の季語になっている。また、「凍鶴」は、鶴が厳しい寒さに凍って動かないように見えるさまを表す。
掲句は、寒気の中で鳴き合う丹頂の白い息が見えてくるような作品。「恋ふ恋ふ」はコウコウであり丹頂の鳴き声を表す擬音語だが、「恋ふ」との表記は、つがいになった雌雄が空に向かって鳴き合う姿を想像させる。季節はまだ求愛期、営巣期には間のある厳寒の最中。「恋ふ恋ふ」には、寒気の中で春の到来を待つ丹頂の命の切実さが表れている。『俳句』2024年1月号。