大気中に低く立ち込める細かい霧を靄といい、四季を通してみられるが、特に冬季に朝の冷え込みなどにより立ち込めるものを「冬の靄」という。夜から明け方にかけて発生し、日の出とともに薄れてゆくことが多い。気象用語としては、視程が1キロ未満のものを霧、1キロ以上のものを靄と区別する。

大気中に低く立ち込める細かい霧を靄といい、四季を通してみられるが、特に冬季に朝の冷え込みなどにより立ち込めるものを「冬の靄」という。夜から明け方にかけて発生し、日の出とともに薄れてゆくことが多い。気象用語としては、視程が1キロ未満のものを霧、1キロ以上のものを靄と区別する。

葱の旬は冬で、俳句でも冬の季語になっている。関東近辺ではやはり深谷葱が主流で、味噌汁やなべ物に欠かせない。料理の主役になるような食材ではないが、名脇役として料理を引き立たせ、ときにはなくてはならない存在感をもつ。
掲句は大切りにして煮込んだ葱の甘みを詠んだもの。その甘みは、冬の間晴天が続き、寒暖差の激しい坂東(ばんどう)の風土のたまものと思えた。放射冷却で冷え込んだ夜、外に出ると降るような数の星が爛々と光っていた。平成27年作。
石蕗(つわぶき)はキク科ツワブキ属の常緑多年草。大きな葉が蕗(ふき)と似ているのでこの名があるが蕗とは別種。暖地の海岸などに自生するほか、庭園などに植栽される。初冬、葉の間から長い花茎を伸ばし黄色い頭花を多数つける。

冬に入っても木の梢などに紅や黄色の葉が残っていることがある。辺りが枯れ色を深める中、日差しに映える残り少ない冬紅葉はことさら目を惹く。


12月9日は明治の文豪夏目漱石の忌日。漱石が文名を得る前、子規を中心とする新派俳人の一人だったことは、余り知られていないかも知れない。大正5年没。
掲句は、何鉢かの冬薔薇のそれぞれが、固有の香りをもつことに気づいたことが契機になってできた作品。英国留学で個人主義を身につけ、長い作家活動の末に個人を超える生き方を見出した漱石のことが、ふと思い浮かんだ。平成22年作。