臭木(くさぎ)は初秋の頃枝先に白い花を群がり咲かせた後、晩秋の頃直径6ミリほどの実が美しい藍色に熟す。
掲句は、眼前の臭木の実から、仮寓中の杜甫に思いを馳せてできた作品。安史の乱前後、社会秩序が崩壊していく中で住まいを転々とした杜甫の目に、臭木の実のこの色合いはどんな風に映じるだろうと。杜甫は、中国の唐の時代を代表する詩人。こんな想像を逞しくすることも、俳句を作る愉しみの一つ。平成13年作。『河岸段丘』所収。
臭木(くさぎ)は初秋の頃枝先に白い花を群がり咲かせた後、晩秋の頃直径6ミリほどの実が美しい藍色に熟す。
掲句は、眼前の臭木の実から、仮寓中の杜甫に思いを馳せてできた作品。安史の乱前後、社会秩序が崩壊していく中で住まいを転々とした杜甫の目に、臭木の実のこの色合いはどんな風に映じるだろうと。杜甫は、中国の唐の時代を代表する詩人。こんな想像を逞しくすることも、俳句を作る愉しみの一つ。平成13年作。『河岸段丘』所収。
秋になって清く冷ややかに澄みわたった水。秋は空気だけではなく、水も澄んでくる。水に映るものの影もくっきりとして清々しい。秋の水は、清らかさとともに、深まり行く秋の寂しさをも思わせる。

ユリ科の多年草。主に太平洋側で見られ、日陰のやや湿った斜面や崖、岩場に自生するほか、観賞用として庭に植えられる。仲秋の頃、葉腋に2、3個の花を上向きにつける。小さなユリのような形で、紅紫色の斑点が鳥のホトトギスの胸毛に似ていることからこの名がある。園芸種には黄花の杜鵑草もある。漢名、油点草(ゆてんそう)。

季語としての渡り鳥は、秋に北方から渡ってくる鳥のこと。冬の間日本にとどまり、春に帰って行く。鴨、雁、白鳥などの水鳥、鶫、鶸などの小鳥類など様々だ。
掲句は渡り鳥を仰いでいて、文明史以前から続いている渡りという鳥の営みに思いを馳せたとき、思い浮かんだ作品。人類が鉄などの金属を手に入れる以前は、石器を作るのにも石を用いていたとされる。そんな時代にも、鳥の渡りは毎年今と同じように続いていたのだ。『春霙』所収。平成18年作。
秋も深まると、木の葉だけでなく、草々も紅葉する。高原や湿原などで草紅葉が最も美しい時期は、木々が紅葉する少し前で、その後は一面の枯野となる。晩秋の頃、足元に目を凝らすと見えてくるものの一つだ。
