春に渡ってきた燕が秋に南へ帰ってゆくことを「燕帰る」「燕去る」「秋燕」「帰燕」などという。だが、帰って行く燕を目にする機会はあまりない。それまで家の軒先や空や電線に見かけていた燕がいなくなっていることに、ある日気がつくことが多い。
掲句も、竹籠などを売る店先に吊ってある魚籠を見上げながら、最近燕を見かけなくなったとふと思ったことが契機になっている。日差しや風にようやく秋の兆しが感じられる頃だった。平成22年作。
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