「こんにやく玉」は「蒟蒻掘る」(冬季)の傍題。コンニャクは傾斜の多い山間地で多く栽培される。初冬、畑の乾いた状態の時収穫する。掘り出した蒟蒻芋は蒟蒻玉ともいわれ、コンニャクの原料となる。
掲句は初冬の頃、秩父の農産物直売所で見かけた蒟蒻玉に興趣を感じてできた一句。それは、たった今掘り出したばかりのように泥だらけで、ごつごつとした代物だった。近隣の人たちの中には、蒟蒻玉を買ったり、自ら栽培したりして自家製のコンニャクを作る人もいるのだ。本格的な冬が間近に迫り、武甲山の岩肌が眼前にそそり立っていた。平成28年作。