臭木(くさぎ)は初秋の頃枝先に白い花を群がり咲かせた後、晩秋の頃直径6ミリほどの実が美しい藍色に熟す。
掲句は、眼前の臭木の実から、仮寓中の杜甫に思いを馳せてできた作品。安史の乱前後、社会秩序が崩壊していく中で住まいを転々とした杜甫の目に、臭木の実のこの色合いはどんな風に映じるだろうと。杜甫は、中国の唐の時代を代表する詩人。こんな想像を逞しくすることも、俳句を作る愉しみの一つ。平成13年作。『河岸段丘』所収。
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